自動車保険②
自賠責保険ではカバーできない、または、不十分なので、任意保険によって補償を行う内容は次のようなものがあります。
○対人賠償保険
事故により相手にケガをさせたり、死亡させたりしてしまった場合に補償を受けられます。被害者への対人賠償は自賠責保険の役割ですが、金額的に自賠責では足りない部分を補います。
○対物賠償保険
相手方の車や、家屋、ガードレールなどにぶつかって破損させてしまった場合に、修理費などを補償します。
○搭乗者傷害補償保険
事故が起きたとき、自分を含めて、車に搭乗していた人が負ったケガや死亡などの補償を受けられます。
○人身傷害補償保険
事故でケガをしたり死亡したりした場合、過失割合に関係なく、補償を受けられます。
○自損事故保険
相手のいない事故や、過失が100%自分にしかない場合の事故で、自分自身が被った被害について補償されます。原則として任意保険には必ずセットされています。
○無保険車傷害保険
加害者が保険に加入していないか、していても不十分な場合、被害者側が補償を受けられます。原則として任意保険には必ずセットされています。
○車両保険
事故によって車そのものに生じた損害が補償されます。事故のほか、盗難なども対象になります。
上記のような補償内容をベースとして、任意保険には、生命保険や医療保険と同様に、さまざまな特約が存在します。一例として、以下のようなものがあります。
○弁護士費用特約
事故の示談や相手方との交渉を弁護士に依頼する場合の弁護士費用を補償します。
○代車費用特約
事故によって車を修理している間、代車を使用する際の費用を補償します。
○ファミリーバイク特約
契約者と家族がバイクを運転する場合に、バイク事故の対人・対物・自損賠償などを補償します。
さらに、任意保険では、保険会社が加入者に対してロードサービスを提供しています。事故や故障で車が動かなくなってしまった場合のレッカー移動や、カギの閉じ込み、ガス欠、バッテリー上がりなどのトラブルへの対応といった自動車関連のサービスのほか、遠方で事故を起こして帰宅の手段がなくなってしまった場合の宿泊費の補償など、さまざまな付帯サービスが用意されています。
基本の補償内容と、各種特約によって、一口に自動車保険といっても商品・プランによってかなりの違いがあります。各保険会社の付帯サービス、事故対応の違いなども加わって、任意保険は非常に複雑になり、選び方も難しいものになってしまいます。